100 Greatest Ever Albums I've Heard (60~56)

その作品がいかに優れているか、またいかに好んでいるか。今回の選出において、それらは尺度足り得ない。 今現在の自分の中にある“音楽”を形成するために多大なインパクトを与えた―つまり爪痕を残し、記憶に刻み込まれ、そして新たな扉を開いた作品たちを100枚選びぬいた。

自分にとっての偉大な作品100選、アルバム編。

選出方法は至ってシンプルだ。まずは上述したコンセプトに適している作品を、主観で100枚以上選出した。次にプログラムを作成し1枚ずつ比較し、客観的にランク付けを行った。

紹介を始める前に、一点。 洋楽邦楽問わず思うままに選出したが、自分に与えた影響が大きいランキングというコンセプトの性質上、邦楽の作品が比較的ランキング上位に多くなってしまった。 その理由として両親が洋楽を聴く人間ではないというところも大きいが、なにより洋楽を聞き始めた理由はその時に聞いていた邦楽のルーツを辿っていった結果行き着いたからである。あらゆる音楽への門戸は日本の作品であったため、洋楽と比較したときにその影響度が大きくなってしまうことは避けられない。 このことを頭の片隅に置いておいてほしい (上位は邦楽ばっかりじゃねぇか、と思うかもしれないがご容赦)。

前の順位はこちら tosshie.hateblo.jp

60. A Face in a Vision

伝説のアイドル山口百恵が1979年4月にリリースした17枚目のアルバム。NHKの番組のために作られたアルバムと言うが、まあ作品を聴く分にはどうでもいいことなのでおいておく。「マホガニー・モーニング」を聴いたときに、これが果たしてアイドルのアルバムなのかと、間違った作品を聞いていないかと確認した。この曲と「夜へ…」の2曲がこのアルバムの全てと言っても過言ではないかな (過言)。最初から最後まで穏やかな曲調のものが続き、他のアルバムで見られるようなロックな姿などは見られない。この儚い雰囲気にじっくり浸ると癒やし効果抜群。

59. Sublimation

アメリカのプログレメタルバンドCanvas Salarisが2004年7月に発表した初のアルバム。まさにバカテクという言葉がふさわしい、カオティックなほどテクニカルなサウンド。代表的なプログレメタルバンドは既に聴いていたが、この作品に手を出したときにはまた一段と新しい世界が見えた気がした。いわゆるエクストリーム・メタルと言われるあたりに踏み込んだ当初だったので、なんて奥深く魅力的な世界なのだろうと感動した。ありとあらゆる感情がまさに"昇華"して、別の次元にトリップできるようなそんな感覚。ぴったりなタイトル。

58. Paradox

デンマークプログレメタルバンドRoyal Huntが1997年9月にリリースした4作目。一番好きな曲はまぁこのアルバムのやつではないんだけれど、でもアルバム全体としてみたらやっぱりこのアルバムが一番。最初から最後まで荘厳な緊張感に包まれているから、なんとなく聴くとかはできない。ちゃんと腰を据えてじっくり鑑賞するに限る。特に「River of Pain」から「Tearing Down the World」に流れ込む部分はもう全身に鳥肌が立つほど劇的で美しく、完全に世界に入り込める。ここで入ってしまえばエンディングまで一瞬。

Paradox

Paradox

57. Beyond the End of Despair...

日本のメタルバンドGalneryusが2006年6月にリリースした3枚目のアルバム。海外のバンドだけではなく、日本の近年のメタルはどんな感じかといろいろ聞き始めた頃に手を出した一枚。2000年代以降の日本のメタルシーンの先頭に立つバンドであり、傑作という意見もちらほら見かけるだけに期待も非常に高かった。そして「Arise」~「Shriek of the Vengeance」である。かっこよすぎて身震いが止まらなかった。それ以降の曲もことごとくかっこいい。速い曲だけでなく力強さを感じるミドルテンポな曲もあって、ただただ圧倒された。日本のメタルは云々と高説垂れる人もいるが、このかっこよさを素直に受け入れられないなんて大人って面倒だなと思った記憶も。

56. Close to the Edge

イギリスのプログレッシヴ・ロックバンドYesが1972年9月に発表した5枚目のアルバム。3曲で合計38分ほどという超大作であり、プログレ界では聞いたことない人はいないんじゃないかというレベルの名作。、、くらいの勢いの謳い文句をされたら聴かない訳にはいかない。絶対に通るべき道だと思って手に取った。タイトル曲は長尺の割に思ったよりも早い段階から目まぐるしく展開していくなぁと思ったのが第一感想。個人的にパイプ・オルガンの音色が好きなのもあって、特に終盤にかけての流れがぶっ刺さった。とかなんとか言ってその後もアルバムを聞いていった結果一番好きなのは『Relayer』でした。

Close to the Edge

Close to the Edge